料理は“だし”教育は“基礎力”
2011.05.01
けいこコラム
私は週に一日は、お料理三昧です。おもに家にある材料で、常備菜づくり。冷蔵庫に残っているものがあると気になって気になってしかたがない貧乏性なのです。
お天気がよい日は、大根を太めの千切りにして干す、きのこもさいて干す、時には魚も干す。これも楽しい仕事です。水分を抜くと、保存がきくだけでなく、うまみも増します。
そしていつも思うのが、お料理はよい素材とよいだしだなということ。
私は最近まで、ホームページでもご紹介した「万能タレ」を常備していました。煮物にそばつゆにと便利ですが、すまし汁やみそ汁、色をきれいに仕上げたい煮物や和え物には不向きです。そこで、濃厚な昆布だしを常備することにしました。
冷蔵庫にストックしておいただしを必要な分だけ鍋に入れて火にかけ、市販の紙製だしパックの中に、かつおぶしをぎっしりと詰めたものを、沸騰直前に加えます。料理によって、すぐに取り出したり(すまし汁などの場合)、数分煮たり(煮物などの場合)と時間を変えます。取りたてのかつおぶしのだしは香りが最高。シンプルな素材と調理法で、塩分を控えても、おいしいお料理ができあがります。
ところで肝心な昆布だしの取り方です。
私が十年くらい前から、たまに足を運ぶ「新宿・中嶋」。夜のコース料理はもちろんおいしいのですが、最近は昼のいわし定食でも有名です。店主・中嶋貞治氏著の『新しい和の料理』によると
☆{水―5カップ 利尻昆布―10?角1枚}
1.昆布を乾いたふきんでふく。
2.鍋に☆を入れて火にかけ、昆布が浮いてきたらひと呼吸おいて、沸騰する直前に昆布を取り出す。
というもので、これは多少の違いはあるとしてもほとんどの日本料理店で使われている取り方ではないかと思われます。
次に、「嵐山吉兆」のものを紹介します。
☆{水―5カップ 昆布―50g}
1.昆布を流水でさっと洗う。
2.☆を冷蔵庫に入れ一晩置き、昆布を取り出す。(火にはかけない)
私は二年に一回ほど、洞爺湖のウィンザーホテルに行きます。昨年、ランチで頂いた「嵐山吉兆」のお弁当に入っていた白菜のお料理(次号でご紹介の予定)が絶品でした。そこで、知人である総料理長の大和田シェフにお願いして、レシピを頂きました。そこに書かれていたのが、この取り方です。水に対してびっくりするほどの昆布の量。しかし加熱しないので、えぐみもなく濃厚なだしが簡単に作れます。この取り方を知ったことが、昆布だしを常備するきっかけとなりました。
もちろん、「もったいながり」の私は、取り出した昆布に2リットルほどの水を入れ、20分ほど煮出した二番だしも取り、さらに昆布をつくだ煮にもします。しかし毎回つくだ煮ってわけにもいかず、捨ててしまうことも多いので、昆布の量を30グラムほどにしてみました。それでも充分です。
料理によっては昆布だしだけで使ったり、前述のようにかつおぶしを加えたり、時間がない時は、昆布だしに「ほんだし」を入れてすませたりもしますが、いつものお料理が数倍おいしく仕上がるので、一度試してくださいね。
料理は「だし」が決め手、さて幼児教育はというと、やはり「基礎力」養成が重要です。集中力、理解力、記憶力、思考力、手先の巧緻性、生活力、運動能力、表現力、協調性、積極性、社会性。つまり
「集中して話を聞き、よく理解し記憶した上で、しっかりと考えること」
「手先が器用で、基本的生活習慣が身についていること」
「よく遊ぶことで、運動の機能がバランスよく成長していること」
「楽しみながら、絵を描いたり工作したりできること」
「協調しながら人と関わり、自分の意見も言えること」
「公共のマナーを守り、他人に迷惑をかけないこと」
などです。
こういった能力を養うことは、受験のみならず、人間としての基盤を築く上でも重要です。そして、家庭でできることばかりなのです。
おいしい「だし」があれば、その中に様々な具材を入れ、少し調味すれば、おいしいおつゆになります。
基礎力があれば、たくさんの知識や技術もすんなり吸収されて、しっかりとした学力がつきます。そして合格につながるのです。
さあ、みなさん今日から、
落ち着いて子どもと相対し、正しい言葉で会話をしましょう。
自分のことは自分でできるよう、口を出しすぎずに見守りましょう。
お手伝いをたくさんさせましょう。
公園で、どろんこになって遊ばせましょう。
絵日記を描かせたり、いっしょに廃材で物を作ったりしましょう。
家族やお友だちと仲良く関わりながら、自分の意見も言えるよう見守りましょう。
公共の交通機関を使ったり、公共の場につれ出したりして、社会のルールを教えましょう。
これで受験の基礎力が身につきます。おいしいだしのできあがりです。その後は、とびっきりの食材が豊富にあるメリーランドで、最高のお料理に仕上げるのです。もちろんご家庭でも、メリーランドのレシピ通りに親子クッキングです。
そして年長の10月末に、は三つ星クラスの懐石料理ができあがり。第一志望校合格です。
大野啓子
お天気がよい日は、大根を太めの千切りにして干す、きのこもさいて干す、時には魚も干す。これも楽しい仕事です。水分を抜くと、保存がきくだけでなく、うまみも増します。
そしていつも思うのが、お料理はよい素材とよいだしだなということ。
私は最近まで、ホームページでもご紹介した「万能タレ」を常備していました。煮物にそばつゆにと便利ですが、すまし汁やみそ汁、色をきれいに仕上げたい煮物や和え物には不向きです。そこで、濃厚な昆布だしを常備することにしました。
冷蔵庫にストックしておいただしを必要な分だけ鍋に入れて火にかけ、市販の紙製だしパックの中に、かつおぶしをぎっしりと詰めたものを、沸騰直前に加えます。料理によって、すぐに取り出したり(すまし汁などの場合)、数分煮たり(煮物などの場合)と時間を変えます。取りたてのかつおぶしのだしは香りが最高。シンプルな素材と調理法で、塩分を控えても、おいしいお料理ができあがります。
ところで肝心な昆布だしの取り方です。
私が十年くらい前から、たまに足を運ぶ「新宿・中嶋」。夜のコース料理はもちろんおいしいのですが、最近は昼のいわし定食でも有名です。店主・中嶋貞治氏著の『新しい和の料理』によると
☆{水―5カップ 利尻昆布―10?角1枚}
1.昆布を乾いたふきんでふく。
2.鍋に☆を入れて火にかけ、昆布が浮いてきたらひと呼吸おいて、沸騰する直前に昆布を取り出す。
というもので、これは多少の違いはあるとしてもほとんどの日本料理店で使われている取り方ではないかと思われます。
次に、「嵐山吉兆」のものを紹介します。
☆{水―5カップ 昆布―50g}
1.昆布を流水でさっと洗う。
2.☆を冷蔵庫に入れ一晩置き、昆布を取り出す。(火にはかけない)
私は二年に一回ほど、洞爺湖のウィンザーホテルに行きます。昨年、ランチで頂いた「嵐山吉兆」のお弁当に入っていた白菜のお料理(次号でご紹介の予定)が絶品でした。そこで、知人である総料理長の大和田シェフにお願いして、レシピを頂きました。そこに書かれていたのが、この取り方です。水に対してびっくりするほどの昆布の量。しかし加熱しないので、えぐみもなく濃厚なだしが簡単に作れます。この取り方を知ったことが、昆布だしを常備するきっかけとなりました。
もちろん、「もったいながり」の私は、取り出した昆布に2リットルほどの水を入れ、20分ほど煮出した二番だしも取り、さらに昆布をつくだ煮にもします。しかし毎回つくだ煮ってわけにもいかず、捨ててしまうことも多いので、昆布の量を30グラムほどにしてみました。それでも充分です。
料理によっては昆布だしだけで使ったり、前述のようにかつおぶしを加えたり、時間がない時は、昆布だしに「ほんだし」を入れてすませたりもしますが、いつものお料理が数倍おいしく仕上がるので、一度試してくださいね。
料理は「だし」が決め手、さて幼児教育はというと、やはり「基礎力」養成が重要です。集中力、理解力、記憶力、思考力、手先の巧緻性、生活力、運動能力、表現力、協調性、積極性、社会性。つまり
「集中して話を聞き、よく理解し記憶した上で、しっかりと考えること」
「手先が器用で、基本的生活習慣が身についていること」
「よく遊ぶことで、運動の機能がバランスよく成長していること」
「楽しみながら、絵を描いたり工作したりできること」
「協調しながら人と関わり、自分の意見も言えること」
「公共のマナーを守り、他人に迷惑をかけないこと」
などです。
こういった能力を養うことは、受験のみならず、人間としての基盤を築く上でも重要です。そして、家庭でできることばかりなのです。
おいしい「だし」があれば、その中に様々な具材を入れ、少し調味すれば、おいしいおつゆになります。
基礎力があれば、たくさんの知識や技術もすんなり吸収されて、しっかりとした学力がつきます。そして合格につながるのです。
さあ、みなさん今日から、
落ち着いて子どもと相対し、正しい言葉で会話をしましょう。
自分のことは自分でできるよう、口を出しすぎずに見守りましょう。
お手伝いをたくさんさせましょう。
公園で、どろんこになって遊ばせましょう。
絵日記を描かせたり、いっしょに廃材で物を作ったりしましょう。
家族やお友だちと仲良く関わりながら、自分の意見も言えるよう見守りましょう。
公共の交通機関を使ったり、公共の場につれ出したりして、社会のルールを教えましょう。
これで受験の基礎力が身につきます。おいしいだしのできあがりです。その後は、とびっきりの食材が豊富にあるメリーランドで、最高のお料理に仕上げるのです。もちろんご家庭でも、メリーランドのレシピ通りに親子クッキングです。
そして年長の10月末に、は三つ星クラスの懐石料理ができあがり。第一志望校合格です。
大野啓子
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