おめでとうがいっぱい!〜2023年度入試を振り返って〜

「おめでとうがいっぱい!」

大野啓子

こどもと幼児園の卒園式

 3月17日、あお組さんが16人「こどもと」を巣立っていきました。卒園式は、気持ちのよい緊張感と、ご両親・卒園児、送る側のしろ組さん・園のスタッフの愛情あふれる空気感とで、感動的でした。
 いつも思うのが、園児たち、お歌がお上手!
 I先生のピアノ伴奏がすばらしく、日頃からよく歌っている成果です。I先生のお嬢さんは、メリーランドの卒所生で、今年早稲田大学政経学部に進まれます。
 さらに今年は、日本を代表するソプラノ歌手であるお母様が、あお組のA君のチェロの伴奏で「long long ago」を歌ってくださいました。A君は緊張気味の表情でしたが、とても立派でした。この心震える時間は、出席者全員の心に深く刻まれたことでしょう。
 また、授業で私によく叱られたB君が、きっと仲間との別れが寂しいのでしょう、しきりと涙をぬぐう姿に胸が熱くなりました。この園が、卒園後も心の拠りどころとなると信じます。
 さて、今年は16人の卒園児のうち15人が小学校受験をしました。主な合格校は以下の通りです。

 慶應義塾幼稚舎 1名
 慶應義塾横浜初等部 2名
 早稲田実業学校初等部 3名
 立教女学院小学校 1名
 成蹊小学校 5名
 桐朋学園小学校 4名
 桐朋小学校 1名
 東京農業大学稲花小学校 1名


 それぞれが個性に合う学校に入学することになりました。16人のみんなが、笑顔あふれる学校生活を送れるよう、心から祈ります。

メリーランド教育研究所の2023年度

 2022年度との比較で大きく合格数を伸ばした学校は、以下の通りです。

 慶應義塾横浜初等部 3名→12名
 暁星小学校 6名→11名
 都立立川国際 4名→9名


 2022年度までは、吉祥寺教室に合格者名を掲示しておりましたが、個人情報の取り扱いに配慮して、当所で使っている番号(通所生の保護者も認識している番号)で発表いたしました。とはいえ、1名たりともごまかしのない数字です。たとえば、早稲田実業は、今年少し合格者が減り、18名でしたが、幼稚舎に合格した1名を除き、17名が進学しました。それは発表した合格者番号で確認できます。
 慶應義塾横浜初等部の躍進は、新設した慶應クラスに因るところ大です。慶應クラスでは運動・行動観察・絵画工作の全分野において一人一人の基礎力を底上げし、慶應義塾の気風を知る大野将平が、仲間を信じる「精神」を育んだことが合格につながりました。
 暁星小学校は例年通りの成蹊クラスからの合格者に加え、早実クラスからの合格者が増加しました。暁星小学校が学力重視傾向から、行動観察における協調性や、自己表現力をも重視するようになったことに因ります。両校とも、学力・自立心・協調性に富む児童を求めています。
 女子校では従来、合格者の多い立教女学院小学校だけではなく東洋英和女学院小学部も4名から7名に増加しました。

 早実・成蹊・桐朋・立教女学院に強いと言われる「メリーランド」
 慶應に行くならメリーランド!
 稲花に行くならメリーランド!
 暁星に行くならメリーランド!
 英和に行くならメリーランド!


 メリーランドの力は無限です。

大学進学にも「おめでとうがいっぱい!」

 早実高等部を卒業したDさんのお母様が来所してくださいました。Dさんは、とても優秀で、集中力の持続性に富むお嬢さんでした。でも特別個性が際立つといった印象ではありませんでした。そのDさん、なんと東大理三に合格したのです。早実からは初めてなのだとか。お母様が「勉強することの原点にはメリーランドがあって、『勉強は楽しい』という思いを持ち続けていました。」とおっしゃいました。うれしいです。本当に本当にうれしいです。もちろん一番はDさんの努力、加えて御両親の協力あってこその結果です。でも私もとてもとてもうれしい!

 早実から早大に進むEくんがお母様といらっしゃいました。Eくんは何でもできる性格もとびきりいい男の子でした。でも、いつもお母様に叱られてばかり。Eくんが泣いているとスタッフが「またお母様に叱られたの?」と聞くぐらい……。お母様はEくんを合格させたくて、一生懸命だったんですね。その日も歩いて来られた中道通りには、辛い思い出がいっぱいあるのだとか。きっとお母様も辛かったのでしょう。
 Eくんは、高等部を卒業してから、初等部の児童たちにサッカーを教え、そのアルバイト代で私にステキな靴下をプレゼントしてくださいました。「お世話になりました。」って。履く度に胸が熱くなります。Eくんとお母様の涙を思い出して。

 やはり早実から早大に進む、FくんとGさんがいらっしゃいました。Fくんはたまに羽目をはずすこともあるかわいい男の子。Gさんは熱心なお母様のもと、よく教育された優等生。男女の友人同士でお顔を見せてくださるのも早実の良さかな? とほほえましく思いました。FくんもGさんも幼い頃のままの個性を持ち続けていて、そこにもホッコリさせられました。
 いただいたハンカチ、大切に使いますね。「ありがとうございました。」の言葉、胸に刻んでおきますね。
 そして、メリーランドにアシスタントのアルバイトに来たいと言ってくれたらしいFくん、待ってるよ。

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