【大野将平ブログ】奇跡のリンゴ

「奇跡のリンゴ」という映画を観ました。

阿部サダヲさん&菅野美穂さんの安定感、「これぞ邦画」というストーリー展開に、
安心して感動することができました。
とても良い映画でした。

以下ネタバレを含みます。



絶対不可能と言われていたリンゴの無農薬栽培を成功させた家族の話。
農薬散布の季節になると必ず起こる、吐き気・痒みに悩まされていた妻のため、
主人公は無農薬でリンゴを作ることを決意します。
地元の組合からの反対を押して挑戦し続けるも、10年経っても実らないリンゴ。

ブレイクスルーのポイントは、『雑草を刈らないこと』でした。

雑草を刈ってしまうから、行き所をなくした害虫がリンゴの葉を食い荒らす。
雑草を刈ってしまうから、土が呼吸せず、代謝できなくなる。

腫物に触れるように手塩にかけていた行為が、リンゴが本来持つ抵抗力を奪っていたのです。



同じようなことが、幼児教育でも起こっています。

目をかけ、手をかけ、声をかけ、
失敗しないように、危なくないように、
先回りして助け舟を出すことは、自立を遠ざけます。

あの立派な子を見習いなさい、きちんとしなさい、
正しくしなさい、間違えないようにしなさい、
相対的に見て減点が少なくなるように育てた結果、
出来上がるのは普通のリンゴです。

「自分で何とかする」
という工夫する力、生きる力、を育むには、
見て見ぬふりで、遠くから見守る姿勢が大事だと思います。

そして、ここ!というタイミングで褒める。
成功体験を積み重ねることが、自己肯定感に繋がるのだと、私は思います。

11年振りに花を咲かせたリンゴの木に、
「ありがとう、ありがとう」と言って回る主人公。
強く育った待望のリンゴは、
それはそれは、美味しそうでした!!!

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